
近年まで日本の社会の中で内部告発は密告者といった風潮が強かったですが、
公益通報の社会的必要性から公益通報保護法が制定されました。
大手企業ではコンプライアンス(法令遵守)の観点から、社内通報機関または
社外通報機関を設けるところもあり、今後、発展充実していくようです。

企業が事業を行うに際して、公益に反する行為に及んでいる場合、それを早期に知ることができるのは、そこで働く労働者や取引先であり、過去に起きたミートホープ事件や雪印事件といった有名な事例をみるとそのことは明らかです。
公益を求めるうえで、通報者の存在は非常に重要であり、保護する必要があることから制定されました。
保護の内容としては、“解雇の無効”“解雇以外の不利益取扱いの禁止”“労働者派遣契約の解除の無効等”となります。

「通報先」は、
(1)事業者内部(労務提供先)
(2)行政機関(処分等の権限を有する行政機関)
(3)その他の事業者外部(被害の拡大防止等のために必要と認められる者)
の3つであり、それぞれ保護要件が定められています。
(1)事業者内部(労務提供先)
労働者の労務提供先の違いにより、以下の3つに分かれます。
(2)行政機関(処分等の権限を有する行政機関)
通報先としての「行政機関(処分等の権限を有する行政機関)」とは、通報の対象となる法令違反行為について、法的な権限に基づく勧告や命令を行うことがで きる行政機関のことです。
(3)その他の事業者外部(被害の拡大防止等のために必要と認められる者)
「その他の事業者外部」とは、通報の対象となる法令違反の発生や被害の拡大を防止するために必要と認められる者です。被害者又は被害を受けるおそれのある 者を含みます。
例えば、・ 報道機関・ 消費者団体・ 事業者団体・ 労働組合・ 周辺住民など様々な主体が該当します。なお、ライバル 企業など「労務提供先の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある者」は除かれます。